更新日:2022年08月31日 Show
Webサイトのアクセス解析に欠かせない無料のGoogleアナリティクス。 Googleアナリティクスは高機能な反面、機能が多すぎて完璧に使いこなすのは簡単ではありません。しかし、データを分析して改善を行い、ビジネスで成果を上げるためにはGoogleアナリティクスの見方を知っておく必要があります。 本記事では要点を絞って簡単にGoogleアナリティクスの見方を初心者向けに解説しました。本記事を読むだけで脱初心者を図り、アナリティクスの基本をご理解いただけます。 >>10分でわかる!初心者向けアナリティクス速習ブックはこちら(無料) ※本記事はUAの解説記事です。GA4の見方や使い方はこちらの記事をご覧ください。 GoogleアナリティクスのUAとGA4の違い現在のGoogleアナリティクスには従来のユニバーサルアナリティクス(UA)と新しいGA4の二種類が利用できます。 そして、この2つは同じGoogleアナリティクスなのに全く別物と言えるぐらい、ツール設計もデータの見方も異なるのが厄介なところ。GoogleアナリティクスとはUAとGA4のどちらを指す際にも使われる名称なのに、どちらを指しているのかで大きく異るのです。 今後はGA4への移行が進む可能性が高いGoogleアナリティクスですが、GA4はリリースされてから長くないこともあり、使いこなすための十分な機能・情報が足りていない状況です。 Googleアナリティクス初心者の人は、比較的使いやすいUAでアクセス解析の基本を学んでおきましょう。本記事ではUAの画面を使って、Googleアナリティクスの見方をご紹介していきます。 また、大企業向けに機能を拡張した有料版として「Googleアナリティクス360」もありますが、本記事では無料版Gogleアナリティクスをご紹介しています。 初心者向けGoogleアナリティクスの見方アクセス解析と一口に言っても、Googleアナリティクスをどのように活用すれば良いのでしょうか? ここでは最初に、初心者の人におすすめのGoogleアナリティクスの見方を2つご紹介します。 Googleアナリティクスの見方1:定点観測でアクセス状況を把握する1つ目の見方は、自分が担当しているWebサイトのアクセスデータを毎月、毎週といった一定の間隔で定点観測する活用法です。 Webサイトの基本的な指標を定点観測することで、前回からの変化点を把握し、必要に応じて施策を検討できます。これは多くの人がGoogleアナリティクスを使う際に取り入れている方法ではないでしょうか。 Googleアナリティクスの見方2:仮説検証データを調べる2つ目の見方は、仮説を考えた上で検証するためにアクセスデータを調べる活用法です。 どれだけ多くのデータがあっても、Googleアナリティクスの画面をただ見ているだけでは何の気づきも得られません。 Web担当者として課題や目標に関する仮説を立て、それを裏付けるデータがあるのか? 実はデータから意外な事実が分かるのか? 仮説を持って分析することで、アクセス解析を効果的に行うことができるのです。 Googleアナリティクスの基本用語と意味初心者の人が最初から難しい専門用語を全て覚える必要はありません。 しかし、最低限の基本用語を知らないとGoogleアナリティクスの理解は困難。ここでは基本用語を簡単にご紹介していきます。 ※厳密な定義に触れると用語の意味が複雑化するため、ここではあえてシンプルな説明のみに留めています ユーザー数指定した期間内に訪問したユーザー(ユニークユーザー)の合計を指します。Googleアナリティクスでは便宜上ユーザーと表現されていますが、「ユーザー=ブラウザ」と考えた方がより正確です。 これはGoogleがユーザーを認識する仕組みにブラウザのCookie技術を利用しているから。 一人のユーザーから期間内に5回アクセスがあってもユーザー数は「1」ですが、同じユーザーがPCのGoogle chromeとスマホのsafariからそれぞれアクセスするとユーザー数は「2」となります。同じ人でも異なるブラウザなら別ユーザーとして計測されるということですね。 新規ユーザー数ここでの新規ユーザーとは、以下の2つの条件を満たすユーザー(ブラウザ)を指します。
セッション数サイトへ訪問したユーザーが何らかの操作を行っている時間をセッションと呼びます。 サイト内で複数のページを閲覧しても1セッションとしてカウントされ、次のいずれかに該当する場合は新しいセッションとしてカウントされます。
ページビュー(PV)数ユーザーが閲覧したページ数の合計です。 ページを読み込む度にカウントされるため、最もシンプルで分かりやすい指標ではないでしょうか。ユーザーAが任意のページ1を閲覧し、直後にページ2を閲覧した場合は2PVとなります。この時、先ほどのセッション数は1となります。 ページ/セッション1セッションあたりの平均ページビュー数です。 この指標の値が大きいほど、サイトへ訪問したユーザーが多くのページを閲覧していることになります。 平均セッション時間1セッションあたりの平均時間、つまりサイト訪問一回あたりにどれだけの滞在時間があるかを表す数値です。 気をつけたいのが、ユーザーが最後に閲覧したページ(=離脱ページ)の時間を0秒として計算される点。1ページだけ閲覧して離脱したユーザーの平均セッション時間は0秒として計算されるため、実際より短い平均セッション時間となります。 平均ページ滞在時間1ページあたりの平均時間、つまり特定のページにユーザーが滞在した時間の平均値です。 先ほどの平均セッション時間とは異なり、平均ページ滞在時間はユーザーが最後に閲覧したページを計算に含みません。 直帰率直帰とは、ユーザーがサイトへ訪問した最初のページを閲覧した後に、サイト内の他のページを閲覧せずにサイトを離脱すること。直帰率はその割合です。 離脱率離脱率とは、該当ページからユーザーがサイトを離脱し、サイトの閲覧を終えた割合。「該当ページで離脱したセッション数÷該当ページを含むセッション数」で算出します。 ランディングページサイトを閲覧したユーザーが最初に閲覧したページを指します。 どのページが集客の入り口になっているかの把握はアクセス解析で重要になります。 >>10分でわかる!初心者向けアナリティクス速習ブックはこちら(無料) 初心者が知っておくべき3種類のGoogleアナリティクスの見方Googleアナリティクスには多くのデータ項目がありますが、実は3つの見方さえ理解してしまえば簡単に活用できます。 その3つとは、サイドバーにある「ユーザー」「集客」「行動」。 ここからはGoogleアナリティクスの画面を引用しながら見方をご紹介していきます。 もしまだGoogleアナリティクスのアカウント作成・登録がお済みでない場合や未ログインの場合は、こちらのURLから実際にGoogleアナリティクスの画面を操作しながらご覧いただくと理解しやすいかと思います。 「ユーザー」の見方Webサイトへ訪問したのがどのようなユーザーかを調べる際に使うのが「ユーザー」の各メニュー。 「ユーザー」で分かることユーザーの性別や年代、アクセス元の地域、デバイス情報…ユーザーの情報を元にした様々な分析ができます。 直帰率を調べる方法「ユーザー」>「概要」の画面はアクセス解析の主要データをまとめて確認できる大変便利な画面です。Googleアナリティクスを開いて最初に見るべき画面かもしれません。 直帰率を調べたい時にはこの画面を開くだけで簡単にデータを確認できます。他にも、ユーザー数やページビュー数、平均セッション時間などのアクセス解析でよく使われる項目が表示されます。 なお、Googleアナリティクスでデータ分析を始める際は、画面右上の日付を設定し、分析したい対象期間のデータを表示させましょう。次の画面では「2020/7/1~2021/6/30」の一年間を対象期間に設定した例になります。 スマホユーザーの割合を調べる方法スマホユーザーの割合を調べたい場合は、「ユーザー」>「モバイル」>「概要」を確認します。 この画面ではパソコン(desktop)、スマホ(mobile)、タグレット(tablet)それぞれのユーザー数やその他指標を確認できます。 「概要」の下にある「デバイス」画面では「Apple iPhone」や「Google Pixel」といったデバイスの詳細データも。 「集客」の見方ユーザーがどこからWebサイトへ訪問したかを調べる際に使う「集客」の各メニュー。 「集客」で分かることオーガニック検索(検索エンジン)経由や有料検索(リスティング広告)経由など、どの経路でどれだけ集客できたかを確認できます。Google Search ConsoleやGoogle広告と連携することで、各データをGoogleアナリティクスの画面でまとめて確認も可能。 Facebookからのアクセス数やTwitterからのアクセス数など、各種SNS経由のアクセスも分析できます。 アクセス経路(チャネル)を調べる方法「集客」>「すべてのトラフィック」>「チャネル」から、Googleアナリティクスで用意されているチャネル分類毎のアクセスデータを確認できます。 有料検索からのアクセス数が増加している一方でオーガニック検索からのアクセス数が減少している場合は、オーガニック検索を増やすための施策を打つ必要がありますよね。Webサイト全体のアクセス数が伸びていると、チャネル別の分析をしなければこの状況に気づけないかもしれません。 流入元で切り分けてアクセス解析をおこなうのは集客データの基本的な見方の一つです。 チャネルの分類は以下の通り。
ランディングページ毎のデータを調べる方法サーチコンソール(Google Search Console)と連携すると、「集客」>「Search Console」>「ランディングページ」からランディングページ毎のデータを確認できます。 この画面ではどのページがGoogleの検索結果で何回表示され、どれだけクリック(=サイトへ訪問)されたかといった詳しい情報を得られます。 「行動」の見方Webサイトへ訪問したユーザーが、サイト内でどのような行動をとったかが分かる「行動」の各メニュー。 「行動」で分かること各ページ毎のアクセスデータやディレクトリ単位、ユーザーがサイトを離脱したページのデータなどを分析できます。他にもユーザーがどんな順番にサイト内を回遊したかが分かる「行動フロー」やあらかじめ設定した条件のイベントが発生した件数などが分かる「イベント」をはじめ、様々なアクセス解析ができます。 ページ毎のデータを調べる方法アクセス解析の際に使う機会が多いページ毎のデータ。「行動」>「サイトコンテンツ」>「すべてのページ」では、サイト内の全ページを個別に分析することができます。
ページ毎のデータだけでも、様々な角度から分析してサイト改善施策を検討できそうですね。 ユーザーの行動フローを調べる方法「行動」>「行動フロー」では、サイトへ訪問した最初のページ(ランディングページ)からどのページへ遷移したか、その次はどのページへ遷移したか…といったユーザー行動の流れを数値で確認できます。 Googleアナリティクスに慣れたらコンバージョン設定(目標設定)をGoogleアナリティクスの基本操作に慣れたら、コンバージョン設定(目標設定)もできるとビジネス活用に必要なスキルは一通り身についた状態と言って良いでしょう。 初心者の方が最初から使いこなすには難しいかもしれませんので、基本的な画面の見方を理解し、Googleアナリティクスを更に活用したい場合にコンバージョン設定を学ばれてください。 カスタムレポートを活用しよう!特定のデータを定点観測したい場合はカスタムレポートを使うと便利です。カスタムレポートは自由に指標とディメンションを組み合わせてレポートのテンプレートを保存でき、データの確認が楽になる便利な機能のため使いこなしたい機能。 作成したカスタムレポートのテンプレートは他の人へ共有したり、他の人から共有してもらったりできる機能も。以下の記事ではサンプルのテンプレートも公開しているため参考にしてみてください。 Googleアナリティクスのデータが表示されない場合Googleアナリティクスの画面にログインしてもデータが表示されない場合、よくある原因が「トラッキングコードを設置していない」ケース。 Googleアナリティクスでデータを計測して画面に表示させるには、Googleアナリティクスのアカウント管理画面からトラッキングコードを取得して計測対象のWebサイトへ設置する必要があります。 その他の原因も含め、Googleアナリティクスのデータが表示されない場合の対処法と併せて別記事でご紹介していますので参考にしてみてください。 Googleアナリティクスの全機能を使う必要はない「ユーザー」「集客」「行動」の3つに分けて、Googleアナリティクスの主なデータの見方をご紹介しました。 他にも多くの機能があるGoogleアナリティクスですが、無理して全ての機能を使う必要はありません。 定点観測でWebサイトの状況を把握し、仮説を持って根拠データを調べて改善施策を検討する。これだけでもアクセス解析を行う効果は十分に期待できます。無理して複雑なアクセスデータとにらめっこする必要はないのです。 もし「ユーザー」「集客」「行動」の3つを使いこなし、データの見方が分かってきたら、次は「コンバージョン」も分析してみましょう。ここまで使いこなせるようになった時にはもう、Googleアナリティクスの解析ができるWeb担当者になっていることでしょう。 Googleアナリティクスの使い方が分からない場合は、「初心者向けアナリティクス速習ブック」もご活用いただけると幸いです。 初心者向けアナリティクス(UA)速習ブック Webサイトの分析に欠かせないアクセス解析の王道ツール、Googleアナリティクス。 Googleアナリティクス(UA)は多岐にわたるデータを計測できますが、最初から全てのデータを見るのは非効率。主要画面とデータの見方を理解し、分析をおこなうことが重要です。そこで初心者の方が10分で要点を学ぶための解説書をご用意しました。 ▼本資料に掲載されている内容の一例は・・・ アクセス解析に取り組むはじめの一歩としてぜひご活用ください。 解析ツールのデバイスの種類は?デバイスとは、ユーザーがWebサイトの閲覧に使用する機器を指します。 Googleアナリティクスでは、PC・スマートフォン・タブレットの3つのデバイスごとに解析ができます。
ウェブ解析ツールを使うと、どのようなことができますか。?Web解析ツールとは、特定のWebサイトや検索キーワードなどに対して、アクセス状況を解析するためのツールです。 その目的は、Webサイトでユーザーに達成してもらいたい行動を示す「コンバージョン数」のアップにつながる課題を発見することにあります。
解析ツールを使うと、どのような点でウェブサイトを最適化?解析ツールを使って、蓄積されたWebサイトのデータを分析することで、サイトの状態を正しく把握し、改善へと繋げていくことができます。 数値(ファクト)に基づいた施策検討や効果測定ができるので、「なんとなく手を加えてみた」といった曖昧な施策を無くし、Webサイトを正しい方向に導くことができるようになります。
ウェブサイトの解析ツールで「コンバージョン」という用語は何を意味しますか。?Webマーケティングにおけるコンバージョンとは、Webサイト運営者の想定する成果が達成されることをいいます。 英語の「Conversion(転換)」に由来しており、「それまで投入したコストが成果に転換する」という意味でコンバージョンというのです。 CVと略されるのが一般的です。
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