ピロリ菌除去の抗生剤は?

保険診療での除菌治療(1次、2次)不成功例に対する3次、4次除菌を行っております。現在、ピロリ菌陽性患者に対する1次除菌および2次除菌不成功例に対する除菌治療については保険適用となっていないため、自費診療となります。
治療薬選択のために薬剤感受性試験(上部消化管内視鏡検査)を行います。

3次、4次除菌療法(自費診療)

当院では、プロトンポンプ阻害薬(胃酸を抑える薬)、抗生剤のアモキシシリンに加え、従来の抗生剤よりも強い抗菌活性を示す新たなニューキノロン系抗生剤のシタフロキサシンを用いた3剤併用による3次除菌療法を行っています。
さらに、シタフロキサシンにも耐性を示すピロリ菌に対する3次、4次除菌療法として、リファマイシン系抗菌薬のリファブチンを用いた3剤併用療法を新たに開始しております。このような強力な除菌療法を行うことで、難治性のピロリ菌に対しても高い除菌成功率を達成しています。

ペニシリン・アレルギーのある方のピロリ菌除菌

ペニシリン系の抗生剤(アモキシシリンなど)にアレルギー反応の既往がある方に対して、ペニシリン以外の抗生剤を用いて除菌治療を行っています。

※ピロリ菌除菌療法(保険/保険外)について

2021年3月26日更新

ピロリ菌除去の抗生剤は?
News/topics

ピロリ菌除去の抗生剤は?

胃痛の原因、ピロリ菌。“薬で除菌中”期間の注意事項

ピロリ菌の感染が確認されると、薬によるピロリ菌の除菌療法が必要となる場合があります。 急に、薬局で沢山の薬を渡されて、不安な方もいるかもしれません。そんな方のために今回は、薬によるピロリ菌除菌中に注意すべきことを説明致します。
※この情報は2016年1月時点のものです。

1. 当コラムに掲載されている情報については、原則として薬剤師、医師その他の医療及び健康管理関連の資格を持った方(以下「薬剤師等」といいます)による助言、評価等を掲載しております。当社自身でも掲載内容に不適切な表記がないか、細心の注意を払って確認をしておりますが、医療及び健康管理上の事由など、その内容の正確性や有効性などについて何らかの保証をできるものではありません。あくまで、読者皆様ご自身のご判断にてお読み頂き、ご参考にして頂ければと存じます。

2. 当コラムにおける一般医薬品に関する情報は、読者、消費者の方々に適切な商品選択をして頂くことを目的に、薬剤師等に対して当社より課題、テーマを提示の上、執筆を依頼しております。主眼は、商品より成分であり、特定の商品に関する執筆を依頼しているわけではなく、また特定の医薬品製造事業者等(以下「メーカー等」といいます)からの販売又は紹介に関する対価が発生するものではありません。

3. 当コラムにおける情報は、執筆時点の情報であり、掲載後の状況により、内容の変更が生じる場合があります。当社は、掲載されている情報を予告なしに変更、更新する場合があります。

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どのような薬でピロリ菌除菌をするの?

ピロリ菌の除菌は、一般的に3種類のお薬を利用します。2種類の抗生物質と、1種類の胃酸の分泌を抑える胃のお薬が使われます。

この3種類のお薬を1日2回朝・夕食後、7日間服用を続けます。しっかりと7日間お薬を服用することで、約8割の方が除菌に成功します。

1回でしっかり除菌ができなかった場合は、再度、別のお薬に変更して、同じように2回目の除菌療法をおこなっていきます。

お薬の種類

胃酸の分泌を抑える薬の成分

・ランソプラゾール
・オメプラゾール
・ラベプラゾールナトリウムなど

最近の発育を抑える抗生物質

ピロリ菌の抗菌作用を高める抗生物質

ピロリ菌除菌用パック製剤

ピロリ菌除菌では、お薬の種類と数が多く、飲み間違いや飲み忘れてしまう可能性があります。そこで朝・夕で飲むお薬を1シートにして分かりやすくし、上記の必要なお薬がセットになったパック製剤があります。

(一次除菌用)
・ラベキュアパック400,800
・ランサップ400,800

(二次除菌用)
・ラベファインパック
・ランピオンパック

ピロリ菌除菌中の注意事項

指示をしっかり守って服用しましょう

1度、ピロリ菌除菌のお薬を飲み始めたら、7日間はしっかり服用を続けるようにしてください。途中で飲み忘れたり、お薬を飲むのを途中でやめたりすると、しっかりと効果が得られないことや、薬に耐性を持った菌ができてしまうことがあります。3種類のお薬を1日2回朝・夕食後、しっかりと7日間継続するようにしましょう。

また、飲み忘れた場合、『前回飲み忘れたから、今回2回分を飲む』などの飲み方は絶対にしないようにしましょう。気づいたのがすぐであれば飲んでいただき、次に飲む時間が近い場合は、飲み忘れ分は抜かして、1回分を飲むようにしましょう。

お酒を控えましょう

ピロリ菌除菌中、7日間は、お酒を控えるようにしましょう。

アルコールを摂取すると、胃酸の分泌が促進され、薬の効果が弱くなることや、薬自体が肝臓に負担をかけるのに加え、アルコールによって肝臓への負担がさらに増えてしまうなどの理由があります。

そのため、飲み始めてから7日間、お酒を飲む機会がないかどうかを考慮し、医師と開始時期を相談してから、除菌治療を開始しましょう。

除菌後の逆流性食道炎

ピロリ菌によって胃に炎症を起こし、胃酸の分泌が少なくなっていた状況が除菌によって改善すると、胃酸が正常に戻り、一次的に逆流性食道炎になる可能性があります。多くの場合は、一過性で軽症のものですが、症状がひどい場合には、医師に相談するようにしましょう。

逆流性食道炎・・・胃酸が食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を起こします。胸やけなどの症状の原因になります。

ピロリ菌除菌中の薬の副作用は?

ピロリ菌除菌をはじめると、お薬による副作用がでることがあります。主な副作用としては、軟便や下痢、味覚症状、肝機能の検査の数値が上がる、などがあります。軟便や下痢症状の予防に、整腸剤が合わせて処方されることもあります。
稀にお薬に対するアレルギー反応で、蕁麻疹や高熱が起こることもあります。以前に抗生物質などでアレルギー症状を起こしたことがある場合は、必ず医師、薬剤師に申し出るようにしましょう。

軽度な症状の場合は、2−3日で治りますが、ひどい腹痛、血便などを伴うような症状が出た場合は、我慢せず直ぐに、主治医や薬剤師に相談し、薬の服用を続けるかどうかの指示を仰ぐようにしましょう。

ピロリ菌除菌中の他のお薬の服用は?

3種類のお薬を服用するため、飲み合わせに注意しなければいけないお薬が多数あります。飲み合わせによって、作用を強め、副作用のリスクを高めてしまったり、効果を下げてしまう可能性もあります。こちらでは具体的な薬を記述しませんが、他に飲んでいるお薬がある場合は、必ず、医師、薬剤師に伝えるようにしましょう。

ピロリ菌の除菌に失敗する可能性もある

7日間の薬によるピロリ菌除菌を終えると、4週間以上経過してから再度、ピロリ菌の検査を行い、結果を確認します。
1次除菌でうまくいかなかった場合は、お薬を変更して2次除菌を行います。2次除菌も、1次除菌と同じように7日間のお薬の服用をします。ここまでの除菌成功率が約95%といわれています。正しくお薬を服用していた場合でも、除菌できない可能性もあります。

おわりに

ピロリ菌除菌中のお薬の服用について参考になりましたでしょうか?

薬のよる除菌効果を少しでも高め、除菌の成功率を上げるために、今回ご紹介した注意点を参考にしてみてください。ピロリ菌の除菌が必要かどうかは症状によっても違いますので、主治医とよく相談するようにしましょう。

ピロリ菌除去治療H.PYLOLI REMOVAL TREATMENT

ピロリ菌除去の抗生剤は?

ヘリコバクターピロリ菌に対する除菌治療

  • ピロリ菌は慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍の原因となるだけでなく、胃がんの原因としても近年注目されています。
  • ピロリ菌は、免疫機能が十分に発達していない5歳くらいまでに経口摂取より感染します。
  • ピロリ菌の除菌治療とは、1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」を1日2回、7日間程度服用していただく治療です。

ピロリ菌とは?

ピロリ菌の除菌治療とは1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」を1日2回、7日間服用していただく治療です。

ピロリ菌除去の抗生剤は?

ピロリ菌(ヘリコバクターピロリ菌)は胃の粘膜に生息している3-5μm程度の細菌です。
らせん形の菌体に数本の鞭毛がついた構造をしています。

1982年に発見され、その後の研究から胃の様々な病気に関係していることが明らかになってきました。ピロリ菌は免疫機能が十分に発達していない5歳くらいまでに経口摂取(口移しや井戸水など)により感染します。

昭和30年以前に生まれた世代では約80%に感染していると報告されています。

ピロリ菌除去治療とは

ピロリ菌除去の抗生剤は?

ピロリ菌は慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍の原因となるだけでなく、胃がんの原因としても近年注目されています。日本ヘリコバクター学会は、ピロリ菌に感染している場合は、ピロリ菌により引き起こされている病気の有無にかかわらず除菌するように強く勧めています。
除菌によって、病気の治療ができるだけではなく、予防にもなりますし、感染経路や新たな感染を抑制することができるからです。

東京国際クリニックでは、ピロリ菌陽性者・除菌難治の方を対象として保険診療および自由診療(自費治療)を実施しています。
胃・十二指腸潰瘍の経験がある方、慢性胃炎(萎縮性胃炎)を指摘されたことがある方、ご家族に胃・十二指腸潰瘍や胃癌になった方はお早目にピロリ菌検査と上部胃部内視鏡検査を受診されることをお薦めします。ピロリ菌が陽性の場合、除菌治療を早く行えば行うほど将来の胃の病気のリスクを減らすことができます。
当院では積極的にピロリ菌の診断・治療を行っております。ご心配な方はお気軽にご相談ください。

ヘリコバクターピロリ菌に対する除菌治療

ペニシリン系の抗生剤(ビクシリン、サワシリン、アモリン、パセトシン、ユナシン、オーグメンチンなど)で過去にアレルギー反応が出た経験がある方は必ずその旨をお伝えください。自費治療になりますが、当院ではペニシリン・アレルギーがある方でも、ペニシリン以外の抗生剤を用いて除菌治療を行っています。

Q&A

除菌治療に副作用はありますか?

抗生剤を多めに服用するために、副作用がおこり得ることをご了承ください。除菌治療に先立ちまして、医師が詳しく説明を致します。
頻度の多い副作用として下痢・軟便があります。副作用を軽減するために当院の自費治療では整腸剤を処方しています。
その他に、頻度が比較的多い副作用として味覚異常がありますが、除菌治療終了後には症状が改善すると報告されています。

除菌の判定は?

ピロリ菌の除菌が成功したか否かの判定は除菌治療を受けてから約2~3か月後に行います。
除菌判定で、上部消化管内視鏡を受けていただく必要はありません。便中抗原測定法あるいは尿素呼気試験(絶食でご来院いただく必要性があります)で行います。
除菌治療は必ずしも成功するわけではありませんので、きちんと除菌の判定を行うことが重要です。

除菌の判定は?

除菌が成功した場合、胃の病気にかかるリスクは低減しますが、ゼロになるわけではありません。必ず定期的に上部消化管内視鏡を受診してください。

ピロリ菌の感染が判明した場合

ピロリ菌除去の抗生剤は?

ピロリ菌除去の抗生剤は?

料金

※海外居住者の外国籍の方は、料金が異なりますのでお問い合わせください。

ピロリ菌除去の抗生剤は?

ピロリ菌除去の抗生剤は?

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※オプション検査としてもお受けいただけます

他の治療のご案内

ピロリ菌の特効薬は?

1次除菌薬 胃酸を抑える(タケキャブ)、クラリスロマイシン、アモキシシリン(サワシリン)の3種類のを朝夕(または昼夕)2回7日間服用します。 内服終了し1ヶ月以上してから、うまくいったかどうかを判定する検査(呼気テストまたは便検査)をします。 この組み合わせので、通常8割ぐらいの方が除できます。

ボノサップ400の副作用は?

上記以外の主な副作用としては、口内炎、腹部不快感、腹部膨満感、かゆみ、便秘、浮腫、発熱、吐き気、食欲不振、嘔吐、胃部不快感、腹痛、幻覚、失見当識(時間、場所、名前がわからない)、意識障害、せん妄、そう病、ふるえ、しびれ、耳鳴、聴力低下、嗅覚異常、口腔内びらん、歯牙変色、筋肉痛、カンジダ症、動悸、低血糖などが報告されてい ...

ピロリ菌の第一選択薬は?

療法としては、2000年の日本ヘリコバクター学会ガイドラインで、プロトンポンプ阻害(PPI)、抗生物質アモキシシリン(AMPC)、抗生物質クラリスロマイシン(CAM)を週間投与する3剤併用療法が第1選択となりました。

ピロリ菌除菌の飲み物は?

また、ココアや緑茶などの飲み物にもピロリ菌除菌効果や、ピロリ菌の働きを抑制させる効果がありますから、除菌中には努めて飲むようにするといいでしょう。